前回の記事では、Airbnbに実際に住んでみてどうだったかをご紹介しました。
「海外のAirbnbって、意外と快適かも」なんて思っていましたが、ここはマレーシア。
もちろん、トラブルはつきものです。
小さなトラブルはいくつかあったのですが、その中でもインパクトが大きかったのが――
洗濯機の扉が開かない!!
という、まさかの事件。。。
今回は、その想定外のトラブルと、私たちがどう対応したのかを体験談としてお届けします。
洗濯機の扉が開かない???

今回マレーシアで借りているお部屋には、ベランダがありません。
そのため、基本的には室内干しか、乾燥機を使うのがこちらでの洗濯スタイルです。
スコール(ゲリラ豪雨)も多いため、室内干しの方が確実とも言えます。
そんな中、ある日――
妻がいつも通り洗濯機を回し、終了音が鳴ったので、取り出そうとしたところ…。
開かない。
どれだけ引っ張っても、扉が開かない。
扉の近くにレバーがあるわけでもなく、どうしても開かないとのこと。
相当焦ったようですが、どうにもならず、最終的に
「これはもうしょうがない…」と観念して、私の帰宅を待つことにしたようです。
帰宅後、私も状況を確認しました。
一応試してみましたが、扉が少し歪むだけで、開く気配はなし。
このまま力を入れ続けたら、プラスチック部分が割れてしまうかも…という感触があり、
無理に開けるのは断念しました。
あるはずのものが、、、無い???

ここからは、頭脳戦です。
とにもかくにも、まずは説明書を見たい。
もちろん、紙の説明書なんてオーナーからは共有されていません。
でも今の時代、ネットに説明書くらいあるだろう、ということで――
とにかく洗濯機を眺めまわし、型番を探し出しました。
メーカー名は「Electrolux」。正直、聞いたことがない…。
それでもネット上でようやく該当モデルの説明書を発見!

全部英語ではありましたが、
「Emergency Door Opening(緊急時のドア開放)」という項目を発見。
これこれ!!と食い入るように読み進めると…
どうやら扉が開かなくなったとき用の“レバー”があるとのこと!
日本でもドラム式洗濯機は使っていましたが、
扉が開かないなんてこと、一度もありませんでした。
でも海外では、こういうレバーがついてるんですねぇ…。ふむふむ…。
で、そのレバーがあるという場所を確認してみると――

。。。無い。
やっぱり、あるはずのレバーが無いんです。
確かに、「それっぽい穴」と「それっぽいプラスチックの棒」らしきものは見える。
でも、レバーらしきものが見当たらない。
えっ……これ、折れてない???
よ〜く見ると、右側が…おそらくポッキリいってます……。
きっと、前にも同じようなことがあって、誰かがやらかしてしまったのでしょう。
万事休す。
洗濯できないどころか、洗濯物すら取り出せないという絶望…。
しばらく呆然としたあと、
「今日はもう諦めよう…」とその日は就寝。
夜も遅かったため、翌日にオーナーへ連絡することにしました。
オーナーに連絡してみたら、意外なほどスピーディー!
オーナーとのやり取りは、基本的にAirbnbのアプリやWebサイトを通して行います。
次の日の朝、早速オーナーに画像付きでメッセージを送りました。
私:
突然ごめんね、洗濯機を終えたあと、扉が開かなくて洗濯物が取り出せないんだ。
説明書も見ながら(該当の画像を添付し)試したけど、それらしいレバーがなくて、どうしたら良いかな?
オーナー:
わかりました、メーカーの技術者に問い合わせてみますね。ドアの写真を送ってもらえるかな?
このオーナーさん、基本的にレスポンスが早く、とても丁寧な印象を受けました。
その後すぐに、技術者(?)から指示があったであろう内容が送られてきます。
オーナー:
フィルターフラップには緊急時のロック解除用の引き金があります〜〜〜。
ご丁寧に説明書の画像も添付されていましたが、それは最初に私が送ったものとほぼ同じ内容…。
「いや、だからそれが無いんだって……」と、内心ちょっとイラッとしながら、
私:
いやだから、その引き金が無くて、取り出せないんですよ。。。
引き金が無い画像と、同じような説明書の画像も送ったでしょ?
と返信。すると、また技術者とやり取りをしたようで、
オーナー:
Electroluxの技術者から次のメッセージが届きました。
ドアスイッチの不具合が疑われます。確認のためのチェックを行います。
今日の午後に確認を手配できます。
「どうせ3日くらいはかかるだろうな…」と内心思っていたので、まさか当日に対応してもらえるとは!
オーナーの行動力にも、業者の迅速さにも驚きました。
もちろん「OK OK!」と、すぐにお願いすることにしました。
業者の登場で一安心…かと思いきや?

業者がすぐ来てくれるのはありがたいのですが、
私は日中仕事中だったので業者対応は妻にしてもらうことにしました。
(でもこれ、一人暮らしだったらどうやって対応してもらったんだろう…)
結果的に無事に直ったのですが、妻いわく、そこでもまた面白いやりとりがあったそうです。
マレーシアなので、時間についてあまり信用していなかったのですが、
良い意味で予想に反して、業者の人は時間通りに来てくれたとのこと。
本来であればコンドミニアムの中に入るための手続きなどが必要なはずですが、
そのあたりはオーナーが事前に済ませてくれていたようです。
その業者さんに洗濯機を見てもらうと、専用の道具があるとかで、
あんなに苦戦していた扉があっという間に開いたとのこと。
「そんな簡単に開くんかい!」
と妻も思わずツッコミたくなったそうです。
なんでエマージェンシーレバーみたいなものがなかったのかと聞いてみたところ、
「あるんだけど、引っ込んじゃってたんだよ」と業者さん。
どうやら、穴から出ているはずのレバーが中に入り込んでしまっていたようです。
そんなのエマージェンシーの意味ないじゃん…
と、思わず心の中でつぶやいてしまったそうです。

まぁとりあえず故障ではなく、一通り解決してよかったよかった……
と思っていたら、業者の人から衝撃の一言。
「じゃあお会計は RM400 で、現金ね」
マレーシアではどこでもQRコード決済(日本でいうPayPayのようなもの)が整備されていて、
露店でもQRコードを掲げているくらい。
なので、私たちは現金をまったく用意していませんでした。
ましてや、その場で払うなんてまったく予想していなかったのです。
私は仕事中で連絡がつかない、でも手元に現金はない…。
妻はどうしたらいいものかと悩んでいたそうですが、業者の方が
「君たちはここを借りてるんだから、オーナーさんに確認してみたら?」
と提案してくれました。
なるほど、確かにそれもそうだと思い、妻はAirbnbのアプリを通してオーナーに連絡。
すると返ってきたのは…
「RM400ね。了解。RM200ずつの折半でどう?」
という内容。
ん? なんで? 設備不良でしかもこちらは普通に使っていただけなのに?
納得がいかなかった妻は、
「電話で話せませんか?」
と返信。すると…
「今会議中で電話はできないんだ。わかった、こちらがすべて払うよ」
とのこと。オーナーと業者は繋がっているので、あとはそちらでやりとりをするらしく、
妻がその場で支払う必要はなくなり、一件落着しました。
このオーナーさんはレスポンスも早く、細かい対応もしっかりしてくれる人だったので、
正直私だったら「じゃあ折半でいいです」と言ってしまいそうでした。
でも、いい意味で状況を知らなかった妻は、
「なぜ1ヶ月しかいない私たちが払う必要があるのか?」
と冷静に疑問を持ったようでした。
それは…まぁ、確かにその通りですよね。
今回のトラブルで感じたこと・学んだこと

というわけで、こんなトラブルもありましたが、最終的には大きな問題にならず、無事に解決することができました。
今回特に感じたのは、オーナーさんときちんとやり取りできて良かったという点です。
これがもし自宅であれば、自分でメーカーに直接問い合わせができますし、
ホテルであれば、フロントなどのスタッフがすぐに対応してくれるはずです。
でも、Airbnbでは基本的に相手は“素人”のオーナーさん。
今回のオーナーさんのように、日中は仕事をしているケースも多くあります。
「何かトラブルが起きたとき、すぐに連絡が取れるかどうか」は、滞在の満足度に直結する大事なポイントだと実感しました。
事前に、連絡可能な時間帯や、緊急時の対応方法などを確認しておくべきだったなとも感じています。
何が起こるかわからないからこそ、
「起こったときにどうするか」まで想定しておくことの大切さを、あらためて学びました。
トラブルは起きてほしくないけれど、起きたからこそ得られる学びもあるなと感じた出来事でした。 Airbnbを利用する方の参考になればうれしいです!